第六回 蓮弁 暈繝彩色
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第六回
第六回 蓮弁 暈繝彩色
今回の一連の流れを、動画でも見ることができます。
蓮弁を暈繝彩色(うんげんさいしき)という技法で描いていきます。前回では片ぼかしの技法を説明しました。
仏画にはもうひとつ暈繝彩色という段ぼかしの技法があります。基本は彩度の高い色を選んで、寒色のグラデーションと暖色のグラデーションの組み合わせによる配色です。


基本色は次の4種です。
1.赤系グラデーション
一.朱 + 白(胡粉)
二.朱 + 白(一より少なめ)
三.朱 + 白(二より少なめ)
四.朱
2.緑系グラデーション
一.白緑 + 白(胡粉)
二.白緑
三.白緑 + 花緑
四.花緑
1.橙系グラデーション
一.丹 + 白(胡粉)
二.丹 + 白(一より少なめ)
三.丹 + 白(二より少なめ)
四.丹
1.青系グラデーション
一.白群 + 白(胡粉)
二.白群
三.白群 + 群青
四.群青
以上のように純色を使うのが基本ですが、最近は絵の具の色数が増えているので、中間色のグラデーションを楽しむのも良いかと思います。寒色と暖色の補色対比を用いると力強い表現ができます。

彩色のコツは図-1のように一番淡い色を全面に塗り、断層的にずらして濃い色を重ねていくことです。少なくても4段のグラデーションは必要です。可能であれば7~8段のグラデーションに挑戦してみてください。
すべてのグラデーションにおいて一番濃い色は黒で終わることも可能です。その場合、濃い墨に必ず胡粉を少し混ぜてください。そして暈繝彩色の仕上げは外側の輪郭を白か赤の線で括ることです。
このような手順で暈繝彩色を仏の座す蓮台の花びらに施します。暈繝で厳飾した蓮華を宝蓮華と呼びます。
蓮台は単なる乗り物・装飾ではありません。諸仏はこの蓮台から誕生します。すなわち蓮台も仏です。
蓮弁の暈繝は自内証(悟りの世界)の輝きを意味します。
次回は尊像へ着色していきます。
今回の一連の流れを、動画でも見ることができます。
蓮弁を暈繝彩色(うんげんさいしき)という技法で描いていきます。前回では片ぼかしの技法を説明しました。
仏画にはもうひとつ暈繝彩色という段ぼかしの技法があります。基本は彩度の高い色を選んで、寒色のグラデーションと暖色のグラデーションの組み合わせによる配色です。



基本色は次の4種です。
1.赤系グラデーション
一.朱 + 白(胡粉)
二.朱 + 白(一より少なめ)
三.朱 + 白(二より少なめ)
四.朱
2.緑系グラデーション
一.白緑 + 白(胡粉)
二.白緑
三.白緑 + 花緑
四.花緑
1.橙系グラデーション
一.丹 + 白(胡粉)
二.丹 + 白(一より少なめ)
三.丹 + 白(二より少なめ)
四.丹
1.青系グラデーション
一.白群 + 白(胡粉)
二.白群
三.白群 + 群青
四.群青
以上のように純色を使うのが基本ですが、最近は絵の具の色数が増えているので、中間色のグラデーションを楽しむのも良いかと思います。寒色と暖色の補色対比を用いると力強い表現ができます。

彩色のコツは図-1のように一番淡い色を全面に塗り、断層的にずらして濃い色を重ねていくことです。少なくても4段のグラデーションは必要です。可能であれば7~8段のグラデーションに挑戦してみてください。
すべてのグラデーションにおいて一番濃い色は黒で終わることも可能です。その場合、濃い墨に必ず胡粉を少し混ぜてください。そして暈繝彩色の仕上げは外側の輪郭を白か赤の線で括ることです。
このような手順で暈繝彩色を仏の座す蓮台の花びらに施します。暈繝で厳飾した蓮華を宝蓮華と呼びます。
蓮台は単なる乗り物・装飾ではありません。諸仏はこの蓮台から誕生します。すなわち蓮台も仏です。
蓮弁の暈繝は自内証(悟りの世界)の輝きを意味します。
次回は尊像へ着色していきます。
